あるがままから恣に。

あらゆるやりたいことを達成していく過程を記して行きます。

『具体と抽象』を読み終えて <前編>

こんにちは、Noëllatです。

 前回投稿で週2回をノルマに「淡々とやる」言っておきながら、ノルマ達成できおらず、忸怩たる思いです。。

さて、今回はこちらの本を読んだので、その感想や見えてきた課題について、綴って行きます。(前編と後編に分けています)

『具体と抽象』-細谷 功 著-

 界隈でも議論し尽くされている”具体と抽象”というテーマに関して、自分なりの解釈や意見は持っているものの、

有識者はどう考えているのだろう
・自分の日々の行動・思考・勉強に活かせることはないだろうか

と思い、こちらの本を手にとった次第です。

<前編>

  1. 感想

  2. 短時間でかいつまんで説明

  3. ”パターン化したがり”バイアス

<後編>

  1. 人間は感情で動く

  2. 相手に合わせた抽象度でコニュニケーション

  3. 「同じ」に見えることと「違って」見えること

<前編>

1.感想

全体的には、うんうん、そうだよねと頷ける内容でした。自分が日頃感じていること・考えていることが紙面の大半を占めていたかな、という印象。そのため、内容がすっと入ってきました。

特筆すべきは、具体と抽象という、一見とっつきづらい概念を丁寧かつ簡潔に”具体例”を交えながらコミカルに論を進めており大変読みやすかったことです。

 著者の細谷さんはクニエのコンサルタントとのことですが、世の人がコンサルタントに対して抱きがちな、「難しい言葉で議論をこねくり回す」といったイメージは全く見て取れず、非常にバランスの取れたコミュニケーションができそうな方だなぁと、尊敬している次第です。

以降では、読み進める中でいくつか気づきがあったので、それらについて、詳細に語って行きます。

2.短時間でかいつまんで説明

これはまだまだ自分が出来ていないと感じる部分。
具体的に言うと、30ページのスライド資料(1ページ30秒としても15分程度かけて説明する様なボリューム)を作成して、要点を1分で説明してと言われたらなかなか難しい、ということです。

これが出来るようになるには、具体⇔抽象という連続的な尺度の中で、指定された時間に応じた、適切な抽象度(具体度とも言えるが、一般的な言葉である抽象度を用いる)で内容を抽象化して話す必要があります。

自分の現在地としては、「10秒で説明する」あるいは「(標準的な時間の)15分で説明する」であれば出来る認識です。

10秒で言えることなど僅少なため、本当に大切なエッセンスくらいしか選ぶ余地がなく、15分与えられれば最大限具体的に話すことができるからです。

言い換えると、具体と抽象いずれかの両極端であればさほど難しくない、ということです。難しいのは適切な抽象度の塩梅を決定することなのです。

実務上、聞き手からもらえる時間は短くなったり長くなったりすることは多いもので、今後意識的に取り組んで行きたい課題です。

3.”パターン化したがり”バイアス

これは僕自身気をつけなければならないな、と思う部分。

前提として、アナロジー思考について述べておく必要があります。

アナロジー思考とはある事象とそれに関連する他事象との関連性が、全く異なる分野・領域に見られる関連性と同質であると思考することです。詳しくはこちらに書いてあります。

噛み砕いて言うと、何かを見たり聞いたりしたときに、1段階あるいは何段階か上の抽象度において、「あ、これ見た(聞いた)ことある!同じじゃん!」と思考することです。これができると、いわゆるアイディアの横展開ができるようになり、享受できるメリットは大きいわけです。

本筋に戻ると、このアナロジー思考に味を占めてしまい、本来全く無関係の事象間に関係性を見出そうとしてしまったり、パターン化したがったりしてしまうようなバイアスが存在する、と著者は述べています。

自分自身、「これ同じじゃん!」と思い至ったりすると気持ち良いし楽しいんですよね、実際(笑)
だからと言ってむやみやたらと何でもアナロジーで考えようとすることは効率的・生産的でないため、気をつけて行きます